2023年 西堀新酒の新酒造りレポート

今年も新酒造りがはじまっております!

酒造り前の準備。
数カ月間休日という概念もなくなり、睡眠時間含め心身ともに擦り減らしますが、
多少無理してでも酒のために犠牲になるのは仕方ありません。

「1年間後悔するくらいならば…」

そんな感覚になる大切な時期のはじまりです。

 

麹の作業風景。
麹造りから酒母、醪に至るまで超緻密に0.1%単位で細心の注意を払います。
高さは定規でしっかり測って決めます。

 

甑(こしき)という大きな蒸篭の中に前日に吸水させたお米を入れて蒸し始めます。

約1時間後に蒸し上がりです。

天井まで立ち昇る蒸気。 

 

日本酒造りの格言で「一麹、二酛、三造り」という格言があります。
酒母(酛・もと)を造る目的は、アルコールを生成するための酵母を大量に培養すること。

この酵母は非常にデリケートで、微生物や雑菌が入り込むとすぐに死んでしまいます。
しかし酵母は酸性に強いという特徴があり、一方微生物や雑菌は酸性に弱いため、
酒母の環境を酸性に保つことが重要となります。

 

醪(もろみ)とは、麹・酵母・蒸米・仕込水が混ざったもの。
これらすべてが均一になるように、櫂を入れ続けます。

櫂入れは、
「底の方にある酵素たっぷりの液体が乾いた表面に行き渡るように」、
「発酵で発生する炭酸ガスを抜くように」
「外周側の冷えた部分を中央に」など、
よく考えながら一日に数回櫂入れを行います。

この際、糖化と発酵が同時に行われる(並行複発酵)のが、他の醸造酒に無い日本酒の特徴です。

 

結構誤解されるのですが、日本酒はそもそも透明ではなく、色があるってご存知でしたでしょうか?
水のように透明な日本酒は、炭素濾過がされているものになります。

この青冴えは、良酒である判定の1つになるんです。

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みなさまに良酒をお届けするために。

今年の新酒も、是非お楽しみ頂けたらと思います。

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