日本酒の種類/大吟醸や純米大吟醸などの違い

日本酒の瓶

日本酒には、いくつかの種類があります。「純米吟醸」「純米大吟醸」「大吟醸」など、ラベルに冠された名前を見たことのある方も多いのではないでしょうか。

日本酒は、その原材料や、酒米の精米の程度によって異なる名称を与えられています。今回は、日本酒の種類についてご紹介したいと思います。

◆目次

  1. 日本酒の種類分けは、何で決まるのか?その基準とは
  2. 日本酒の種類
  3. 種類ごとに変わる味わいの楽しみ
  4. 日本酒によって異なる香りの違い
  5. おわりに

1.日本酒の種類分けは、何で決まるのか?その基準とは

日本酒と一口に言っても、様々な種類が存在しますが、これらは大きく分けて2つのポイントによって分類されています。

1.お酒の原料(醸造アルコール添加の有無)

日本酒の基本的な原料は、米、米麹、水ですが、なかには醸造アルコールを添加するものもあります。醸造アルコールを添加することで香りの華やかさが引き立ち、味と香りのバランスをとることができます。

2.酒米の精米の程度(どのくらいお米を磨いているのか)

「精米歩合」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか。精米歩合は、原料のお米の磨き具合を示すものです。例えば、「精米歩合60%の日本酒」ならば、お米の外側40%を削り、残った60%を用いて造られたお酒という意味になります。

これら2つのポイントを基準にして、次のように分類されています。

2.日本酒の種類

 名称 原料 精米歩合 大まかな特徴
大吟醸 米・米麹・水・醸造アルコール 50%以下 華やかな香りと淡い味わい
吟醸 米・米麹・水・醸造アルコール 60%以下 華やかな香りと淡い味わい
純米大吟醸 米・米麹・水 50%以下 香り高くやや淡い味わい
純米吟醸 米・米麹・水 60%以下 芳醇な味わいと香りのコントラスト
特別純米 米・米麹・水 60%以下 米の旨味とコク
純米 米・米麹・水 70%以下 より豊かな米の旨味とコク
特別本醸造 米・米麹・水・醸造アルコール 60%以下(または特別な醸造方法) すっきりとした味わい。淡麗
本醸造 米・米麹・水・醸造アルコール 70%以下 すっきりとした味わい。淡麗
普通酒 米・米麹・水・醸造アルコール・糖類を含むもの 規制なし お手頃な価格帯のものが多く、日常的に楽しめる。

 

精米歩合や原料の条件を満たした日本酒は「特定名称酒」といい、「大吟醸」や「純米吟醸」といった名を冠します。特定名称酒に含まれない日本酒は「普通酒」と呼ばれています。

3.種類ごとに変わる味わいの楽しみ

醸造アルコールが添加されていないもの(まとめて「純米酒」と言います。)は、お米本来の旨味やコクを楽しむことができるお酒です。

また、よく磨かかれたお米を使うほど、すっきりとして雑味のないクリアな味に仕上がります。一般的に、精米歩合が低いほど高価なお酒になりがちですが、「精米歩合が低い=良いお酒」というわけでもありません。そこが日本酒の複雑で奥深いところでもあります。

4.日本酒によって異なる香りの違い

大吟醸や純米大吟醸などに特有の華やかでフルーティーな香りは、「吟醸香」と呼ばれています。この香りは、お酒の製造方法に由来します。リンゴのようなみずみずしい香り、バナナのようなおだやかな香りが代表的です。

加えて、醸造アルコールを添加することで、より香りの華やかさが引き立ちます。

5.おわりに

いかがでしたでしょうか。日本酒は、使う原料や製造方法によって様々な味と香りを楽しませてくれます。

日本酒の種類を知ることでお酒選びの楽しみも広がります。