月見酒/月を眺めるひと時と一杯の日本酒
◆目次◆
1.月見酒とは
2.お月見・十五夜はいつ?/中秋の名月とは
3.中秋の名月の意味/名前の由来
4.お月見の起源/昔の人たちも月を楽しんでいた
5.自然を愛でるひと時に一杯のお酒を
6.お月見に合わせたい日本酒
7.おわりに
1.月見酒とは
9月と言えば、お月見。
月を眺めながら飲む酒は、“月見酒”(つきみざけ)と呼ばれています。秋の季語として俳句に詠まれることもあるそうです。
2.お月見・十五夜はいつ?/中秋の名月とは
中秋の名月とは、旧暦八月十五日に望む月のこと。この日が、いわゆる十五夜です。周期の関係で必ずしも満月になるとは限りませんが、今年はちょうど重なりました。
2021年の十五夜は、9月21日(火)です。1年のうちで、最も月の美しい日と言われています。この時期は空気が乾燥しており、夜空に浮かぶ満月がはっきりと見えます。また、夜でも過ごしやすい気候のためお月見にはうってつけというわけです。
3.中秋の名月の意味/名前の由来
旧暦では、「七月、八月、九月」が秋とされています。中秋というのは、秋の真ん中、つまり八月という意味で、旧暦の八月に見られる月なので、中秋の名月と呼ぶのだそう。
4.お月見の起源/昔の人たちも月を楽しんでいた
もとは中国から伝わった習わしで、平安時代の宮中では月見の宴が行われていました。平安貴族たちは、夜空を見上げるだけでなく、池や杯に映る月を楽しんだようです。鏡花水月なんて言葉もありますが、水面の月は手に取れないところも含めて、美しさがあるのかもしれません。
庶民の間に月見の習慣が広がったのは、江戸時代のこと。秋の収穫を感謝する収穫祭も兼ねた行事でした。中秋の名月を“芋名月”とも呼ぶのは、収穫を祝った里芋のお供えに由来しています。
昔の人たちと同じく月を見上げていると思うと、なんとなく感慨深いですね。
5.自然を愛でるひと時に一杯のお酒を
お花見然り、お月見然り、お酒を嗜みながら自然を愛でる・・・多忙な毎日の中では、それも貴重な時間なのかもしれません。
古来からお酒が酌み交わされたのは、ハレの日でした。反対に、普段の生活はケと言われていました。やるべきことをこなす毎日の中、ふと立ち止まって季節の移ろいを感じながらお酒を飲む。こうした行事は、日々の生活から距離をとった“特別な時間”へ通じているように感じます。
せわしない日常を少し離れ、ほろ酔い気分で満月を眺めるひと時、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
6.お月見に合わせたい日本酒
お月見には、季節感も楽しめるひやおろしをおすすめします。
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ひやおろしは、秋に限定出荷される日本酒です。冬場や春先に搾った酒を一度火入れした後に貯蔵し、秋にそのまま瓶詰をして蔵出しします。
時間をおいて熟成させることで、かどもとれ、丸みのある味わいに仕上がっています。
冷酒や常温でもお楽しみいただけますが、ぬる燗にもぴったりなので、秋の夜長に涼しさを感じる時は、ぜひじんわり温まってみてください。
7.おわりに
月見酒と一緒に秋の味覚も合わせてみると、身も心も満たされるお月見になると思います。
日本酒も原料であるお米がなくては作れません。秋の実りに感謝です。